洋服のできるまで―二次元と三次元の橋渡し。wafuのパターン作成
今回の洋服、作品制作過程の旅は、
「パターン/パタンナー」のお話です。
洋服づくりをしたことのある方はご存知だと思いますが、
服作りでは、三次元での作品の出来上がりを想定して、
デザインを紙に描き起こし、型紙を作ります。
その型紙(現代では紙ではなくパソコン上でのデータの場合が多いです)のことを「パターン」、
パターンをつくる人のことを「パタンナー」と呼びます。
今回は、そのパタンナースタッフTさんにお仕事の様子を教えてもらいました。
パタンナーとしての基本的なお仕事は、
上記でも紹介しましたが、服の設計図を作成することです。
作品のライン、シルエットは、この設計図で決まります。
wafuの場合は、綿貫社長がイメージした作品を
Tさんが紙に絵として描き起こしたり、
パソコン上の図面に設計図を書いていきます。
綿貫社長がどのようにパタンナースタッフTさんにそのイメージを伝えるかと言うと、
「こんなかんじ」
という、割りとアバウトな伝え方のようです。
私のような被服のことを知らないものが、
「こんなかんじ」と伝えられても、「?」としか思えませんが、
もちろんそこはパタンナースタッフTさん、
阿吽の呼吸で綿貫社長の意図を掴み取っていきます。
綿貫社長の抽象的なイメージを
これまでのやりとりや過去の作品から具体化して、
パターンができあがっていきます。
私からしてみたら、抽象的なイメージという
制限された他人からの情報で、
具体的な作品の設計図を考えるなんて、
不可能に近いことのように思えます。
端から見ている私ですが、
パタンナースタッフTさんと綿貫社長とのコンビネーションは、本当にすごいと思います。
Tさんの観察力や洞察力があってこそ、
このコンビネーションが成り立つのだと思いました。
そんな中でもたまには意見がかみ合わなこともあり、
Tさんの設計が採用にならないときは、
綿貫社長は「ん~」と言葉を詰まらせるそうです。
パタンナースタッフTさんに綿貫社長とのコンビネーションの印象について聞いたところ、
「綿貫社長は「やってみよう」と、考える間もそれほどなく、
どんどん突き進んでいくスタイルのようで、
その部分が考え込んでしまうことのある自分に合っている」と教えてくれました。
Tさんもお仕事が速いなあと私は思うのですが、
Tさんは
「綿貫社長の仕事が更に早くて、ちょっとびっくりする」
と言っていました。
私は一日中、社長とTさんのお仕事の様子を見ているわけではないので、
その仕事スピードを想像するしかないのですが、
私の想像も及ばないくらい、高速なんだろうなと思います。
(自分も頑張りたいなあ)
今回は、パタンナースタッフと綿貫社長の
イメージの受け渡しと、そのコンビネーションについてお伝えしました。
次回は、パタンナースタッフTさんの
パターンを作成するときのこだわりや、
パタンナーを目指したきっかけ、
夢として将来的にwafuで作ってみたいパターンについて、お伝えします!
文と写真・笠原里紗