これからも続くミライの話をしよう。
これからも続くミライの話をしよう。
僕は最高のリネンに出会いました。
ただ、それは永遠に続くものじゃない。
あと何反、裁断ができるだろう。あと何着、服が仕立てられるんだろう。って、いつも思っています。
せっかく抱きしめたものを手放すなんてほんとに嫌なんだ。
胸が苦しいくらい愛してる。と言ってもいい。
リネンを織るのに適した地域ってのがあります。
その土地でしか、この最高のリネンはできないんです。
リネンの機織りは湿度や気候も大きく関係してきます。
ポリエステルやコットンのように高速で織れないし、
ゆっくり織らないと横糸が切れちゃうので、このリネンは一日で25m程度しか織れない。
超非効率です。
手間と時間と環境まで携わってくるのがこのwafuのプレミアムリネン。
日本に2人しか織れません。いや世界に2人といっていいと思います。
時代は速いスピードで移り変わっていき、便利なものは増えました。
モノが余り、安くなりました。
でも幸せになったか?
そもそも幸せってなんだっけ?
大量消費の使いたい放題でいいんだっけ?
僕は、非効率の中に「答え」があるような気がしています。(まだ僕の人生が終わるまで分かりませんが)
それは一人一着づつ服を作る事を決めたあの日から変わってないし、
これからもそうしていくつもりです。
最高峰のリネンとともに、超非効率のバカヤロー達がどうなっていくか、
非効率な産業が続いていくミライってどうしたらいいだろう。
僕はある仮説を立てて「続いていくミライ」を現在遂行中です。
これからできる新しいwafuの施設はその役割の一旦を担います。
皆さんにお時間がありましたら、この検証にお付き合いいただければと存じます。
wafuのプレミアムリネンの存続につきましてはもう時間がありません。高齢化です。
ハイスピードで僕はできる限りのことをやってみます!
文/写真・綿貫陽介