ジャパニーズ藍染、実際にやってみた。2話
1話はこちら→「ジャパニーズ藍染、実際にやってみた。1話」
まず、藍染には2種類ある。染色家のサクライさんから聞いたことをざっくりと説明させていただきます。
一般的にジーンズなどに使われているインディゴと呼ばれる、化学染料と
種をまき、藍という植物を育てて染料にする正藍染という方法。
化学染料の方はメンテも楽で扱い安く、大量生産が可能。大手工場さんも参入しやすいし、もうしてる。
色落ちもあるし、退色もする。これも藍染めといえば藍染なのでみんな混同していると思う。
反対に正藍染は色落ちはあるが退色しない。そう、青い色から色落ちはするが日焼けなどで黄色っぽくならない。それが特徴。
なぜ日本伝統染めの価格が高く、担い手が少ないのか。
それはとてつもない手間と維持費が高いから、そしてその良さは伝わりにくい。
綿貫、実際にやってみました。
まず「藍をたてる」といいますが染料をつくるんですが藍は大体徳島県から買います。
そして灰汁を仕入れます。椿など特定の木でしか藍はたてれません。
この灰汁の入手が大変困難です。
藍窯も生地が入るくらいの大きさで直径70cm・縦70cmくらいの比較的小さめの窯で染料を作ります。
原材料費だけでもすでに10万円くらい。
かき混ぜると泡が出てくるのですがこれを「藍の華」と呼び、この泡の目の細かさやボリュームで藍がいきているか、染まりやすい状態になっているかがわかる。ある種の目安になるのです。
これは藍が染めれる状態になるまで、時間をある程度決めて毎日撹拌しなければならず、うっかり旅行にいけない。
赤ちゃんみたいに手がかかりまるで生きています。
気温は20度以下にならないように常に温度管理も必要です。
自然発酵するまで数ヶ月続けます。
このあたりから正藍染の値段がなぜ高いのが理解してきました。
生地を入れて実際に染めてみます。
空気が入らないように生地を沈めて
水面で両手をすくようにして前に、後ろにしながら数分この作業を続けます。
そしてすすぎと酢酸に浸け、色止めをしていきます。
このあたりにくると色が分かってきて、ああ染まっとる いい色でとる!と実感します。
そして干す。
風が気持ちい。
これはでも商売ならなかなか続かないかもな、持続可能な正藍染家になるためには自営業とかでないと毎日休まず藍の管理をしなければならない。
そしてやはり製品にして魅力を見出すこと。
ボクは今回、wafuのリネンを染めてたのを製品にしてみようと思う。
手作業で多くのメーター数が染められない。均等に染め上げれない為、2.3着しか作れないが
ここで染めた正藍染を是非みてほしいと思います。
また近日メルマガやLINEで紹介いたします。
文/写真・綿貫陽介