服のあれこれ「フレアスカート/ワンピース」とは?―wafu的ファッション事典
いよいよ2月がはじまりましたね。
まだまだ寒いとは言え、少しずつ春に向かっているように思えます。
朝晩の冷え込みは厳しいですが、
日が少しずつ伸びて、空気には芽吹きを待っている植物の気配が少しずつ混ざり始めているように感じます。
着るものもまだ厚手のものが多いですが、
ウィンドーショッピングやネットサーフィンをするときに見る服は、
少しずつ春物が多くなってくる頃だと思います。
そこで、春に華やかなスカートの広がりが美しい、フレアスカート/ワンピースのことを記事にしたいなと思いました。
「フレア」とはもともと英語で、
花の朝顔のような形に開く、という意味です。
辞書で調べると、
flare
/flɛː/ verb
Gradually become wider at one end.
「端に行くに従い、次第に開いていく」とあります。
英語で正確に表現すると
flared skirt / dress
となるそうですが、最近では
flare skirt / dress
で通じるようです。
ファッションの世界では、
ぴったりしたウエストから裾へ波打って朝顔上に広がったスカート、
もしくはそのスカートを持つワンピースを指します。
洋服の歴史で、スカートの丈が短くなったのは1920年代、
さらにフレアスカートが現代の形で現れはじめたのは1940年代後半の頃だそうです。
どちらも戦後ファッションで、それまでの「女性」というステレオタイプからの脱却と、
戦時中に抑圧されたエレガントな女性らしさを取り戻す流れの中で生まれたデザインのようです。
もともと生地は斜めに伸びる性質があるそうです。
その性質を「バイアス」と呼びます。
生地の目は通常縦横に編まれています。
なので、生地をその目にそって縦横に伸ばそうとしても、あまり伸びません。
縦に伸ばしたり
横に伸ばすより、
斜め方向によく伸びます。
この生地の性質を服の必要箇所に活かします。
そして、その必要箇所のひとつが、フレアワンピースのスカートの部分です。
バイアスの伸びが、スカートの広がりになじみます。
余談ですが、ボックス型やペンシル型のスカートはバイアスを殺した生地の使い方をします。
私は以前、ボーイッシュな格好を好んでいたので、スカートやワンピースを着る機会があまりありませんでした。
その反動からか、最近はワンピースやスカートを着たいなと思うようになり、
wafuでウェブショップの更新をするとき、ワンピースやスカートの画像を見ると、
思わず見入ってしまいます。
やわらかなラインの魅力を一層引き立てるフレアスカートやフレアワンピース。
これから春に向かって、スカート部分にフレアな華やかさを添えてみてはいかがでしょうか。
今回画像に使用したフレアスカートはこちら。
https://handmade-wafu.com/SHOP/sk2-7.html
文・笠原里紗