アパレル商材としての亜麻(リネン)の革新性

 

リネン(麻)は大量生産に向かない素材であると言えます。

それは効率よく無駄なく生産するという意味でそう感じています。

太い短いのバラツキが多い繊維なので、紡績して糸にするのが難しく、糸ネップや節が生じやすいからロスが多くなります。

繊維に圧力を加えたり、裂いたり、干したり、沢山の工程があります。またその段階ごとにロスが発生します。

私達が洋服を作る際も生地品質上、販売できないものも多々あり、一着あたりの販売コストが蓋をあけてみないと分からない。

さらに加えて、夏のイメージが先行していて涼しく着るものだという惰性。

そこに大手メーカーが本格参入しずらく、取り扱うリネン素材はアイテムが限られるといった背景があるようです。

だからこそ革新性があると私達は考えます。

豊富な生地知識と生地の厚みの使い分けで通年通して着られるリネンの提案と、豊富なデザイン力で常に新しい作品を発信し続けております。

 

リネンの優れた機能性

リネン素材自体に優れた機能が多いのにあまり知られていないのも常々感じます。

一般的な綿素材に比べると吸湿性、耐久性、抗菌性、保温性、速乾性、防臭性、熱伝導性など多くの機能性があります。

服に関しては夏のイメージが強いのですが冬にこそ上記の+良さが実感できます。寒暖差があるときにこそです。

繊維には空気の層がたくさんあり、体温が上昇した時には空気層が飽和状態になり外に逃げます。

常に一定の空気層により自分の体温調節をしてくれている弁のような役割があります。「皮膚の一部になる。」と僕は考えます。

最新テクノロジーを使った新素材もたしかに素晴らしいです。

しかしながらもともとその機能が備わっているというリネンの素晴らしさは

人類が亜麻(リネン)を使い始めて1万年たった今なお普遍的な魅力です。

 

 

私達は洋服を作るファクトリーブランドです。

服から始めた縫製は寝具も展開してミシンで縫えるものは何にでも挑戦していきます。

洋服では日常動いていてリネンのメリットをさほど体感として気づかないという方も寝具であればwafuのリネン寝具に変えた瞬間に気がつくはず。

 

 

冬場でも暖かく保温性を実感し、寝ている時にかくコップ一杯分の汗も速乾性で外に逃がしてくれるのでこもらず、消臭性は肌に感じて明らかです。

寝ている時には激しい動きをしてる訳ではないのでリネンの特性を知るとリネンの洋服がいかに理にかなっているかがよくわかります。

 

文/写真・綿貫陽介

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