あまり知らない、縫製工場への依頼の流れ
どーも綿貫です。
最近、服を作って欲しいとの依頼が多く寄せられます。
メーカーさんではなく個人の方がブランドを立ち上げたいというものです。
お店を構えて、服や雑貨を販売したい。そういうことあると思います。
ただ、無知だと商売にならないのでちょっと説明をさせてください。
縫製工場はどのように依頼をうけるか。
99% は絵型付き縫製仕様書に工賃を記載してFAXやメールで連絡をします。
それにはカラーは何色展開でサイズは何型で合計枚数も納期も記載します。
それを見てやるか、やらないか返事をくれます。
この縫製仕様書がハードルが高いかと思います。
個人のほとんどの方はそこまで縫製の仕様に詳しくないし、生地に合わせての的確な縫い方を知らないからです。
(フォーマットがネット検索するとヒットするので参考にしてください。)
生地の要尺は事前に一反で何着作れるか計算しておきましょう。
多くの工場さんは延反機などを使用していて生地重ねて一回で裁断をします。
その為、裁断し始めて仕様書の枚数より少ない等の場合、減産は再び裁断となり工程が増え残念な気持ちになります。
縫製工場が仕事を受けてくれる場合
その際、用意するものとしては型紙(アパレルCADデータでも工場によっては可)
生地、付属品(ボタン、芯、品質表示、ネームタグ、下げ札など)を送ります。
基本、縫製工場は糸を生地に合わせて購入してくれるので糸の支給はしなくていいです。(特殊糸を除く)
初めての工場と取引をする際は必ず「先上げ」と言って一着だけ作ってもらったほうがいいです。
その会社の技術や取引に対しての誠意も垣間見えます。
その際、工賃は高くしてください。一着だけ作るのは工場の利益にならないですし、
先上げを送ってもらってあなたがOKを出すまで量産に入れず、仕事できない時間が何より無駄だからです。
希望通りに製品が仕上がっていれば量産の指示を出します。
完成後、しっかり再検査して製品をチェックしてください。大丈夫であれば期日までに支払いをします。
個人で仕事を出すならば最初は信頼してもらうためにすぐに振り込みをして安心させてください。
次回になんらかの不備があっても大目にみてくれるかもです。
こんなやり方あるの?
付属品もそうですがどのくらい必要か素人では分からない部分があると思います。
パターンも細かいところまでは分からない。縫製仕様を聞かれても困る。
そもそも個人でここまで用意する事ができない。
こんな時はODMという方法ができる会社を探します。
基本はデザインやパターン、付属品などは工場側で提案してもらって、修正があればお願いする。
これなら縫製仕様書や型紙作り、生地や付属の計算や発注もある程度まかせて販売に力を注ぐ事ができます。
全てにかかる時間が短縮されクイックに製品手元に届きます。季節、トレンドに合わせてタイムリーなお店づくりができます。
ただデメリットがあります。そこまでやってくれるから一着あたりの値段は高くなります。
自分の理想を決めておく
どこに自分の時間を使うか、服作りの一連でどこに携わっていたいか、自分の立ち位置をしっかり考えて
是非、自社ブランドを育てていただければと存じます。
役に立てるか分かりませんが、ご相談があれば 綿貫、できるだけ聞きます。
文/・綿貫陽介