5つのことを考えて運営しています。
洋服作りの家系で生まれ、24歳の時に師匠である父の後を継ぎました。
高級衣料品の縫製工場として僕で3代目となりましたが人を雇用できるような工賃を得ることは大変難しく
仕事を得るにはメーカーの景気にも左右されるとうことにジレンマを感じておりました。
イチから自分で出来ないか。
デザインを考えパターンを引き、縫製をして販売。
3.4年程度、勉強の意味で数千件のお取引をして生地選びから最後の発送まで行いノウハウを蓄積していきました。
その頃、メーカーの下請けをより自社ブランドの収益比率が高くなり、人を雇用出来るようになりました。
その時決めた事は「職人を育てよう。」
すでにこの地域で職人と呼べる人の年齢は大体が60代~70代後半となっており、立派な技術がここで途絶えちゃう、その事に危機感を感じました。
海外製の安価な服が多く流通し、日本のアパレル縫製業界がすでに利益のでにくい、
やり手のない状態になって、廃業をする企業が地元山梨県ではとても多かったのです。
この状況をピンチをチャンスに変えるにはどうしたらいいか。
若手職人を育てるためには何をすればいいか。
1、雇用をする。
2,働きやすい環境を整える。
3、夢を持つ
4,常にイベント事をする
5,縫製だけじゃない、未来を考える。その為に自分はどんな心構えをすればいいか。
以下紐解きます。
1は 売上は設備投資と人の雇用にほとんど使います。まず人件費の確保の為あらゆる手段を模索します。
熟練職人が製作した衣類を販売し、その収益で若手、見習い職人の雇用ができるサイクル。
見習い職人が一人前になる頃に若手職人を雇用しその繰り返しで職人として高度な技術を教えていき伝承を守ります。
2は県外からでもこの仕事を学びたい、やりたい人の積極的な雇用を生むため移住できる一軒家シェアハウスの完備と
社内規則の透明化、特に週休2日制と有給の取得などを含む安全で健全な体制、週一のまかないランチ会などを行い積極的に発言し交流ができるように整備してきました。
3 これは近い将来どうしたいか。どうなりたいか。個々問題提議をなげかけて、生きる時間を無駄にしないということ。
自分の夢を叶える為にこの縫製スタジオで何ができるかを考えるきっかけになればと思っています。
4 縫製の腕を磨くためになる事として、百貨店やギャラリーでのエンドユーザーが見える販売イベントを主に行い、
直接ご意見を伺ったり、お客様の求めているものを感じとり身を引き締めます。
その全てはこの作品を手にとっていただいた皆さんの為に。
もっと上手になろうと心に思った時、それが努力の始まりになります。
5 いいものを作るだけでは駄目なんです。
販売してお金に変えて初めて作品が、今までしてきたことが努力が価値があったことだと、
この仕事を続けていいだと認識することです。その為に僕らはデザインから販売まで全部行います。
誰のせいにもできない。失敗は明日の糧にすることで報われます。
生地の素材は上質なものを使い、永く着られるようにデザインを書き、
お召しやすいやすいように各部位のパターンをミリ単位で計算して型紙を作ります。
それを60年以上の培った技術で縫製し、あなたにお届けいたします。
僕たちの全てをここに込めます。是非感じてみてください。
わたぬき服装
代表 綿貫陽介