服のあれこれ「リバティ」とは?ーwafu的ファッション事典
wafu的ファッション事典、今回のテーマは「リバティ」です。
wafuショップページでも「リバティ」の項目があるくらい、wafuではリバティをよく取り扱います。
商品を見ると花柄のものが多く、私は「リバティとは花柄の洋服」のことかな?と思っていましたが、実際のところどうなのか、調べてみました。
そうしたら、生地やプリントの歴史がわかってきて、本当に面白かったです。
それでは、そんなリバティの世界をご一緒にちょっと垣間見てみましょう。
1.リバティとは?
リバティとは、
リバティプリントの生地やその商品を指す場合に使われる言葉です。
様々な生地にプリントされるリバティですが、
タナローンと呼ばれるシルクに似た薄く軽くしなやかな生地にプリントされることが多く、
小花柄などの小さなモチーフがデザインされているというのが大きな特徴です。
2.リバティ、名前の由来
もともとは、ロンドンの老舗百貨店の名前なんだそうです。
その創業者のファミリーネームが「リバティ」。
百貨店は、ロンドンのソーホー西、オックスフォード・サーカス駅周辺、
ファッションのお店も多いオックスフォード・ストリートの近く、
「ウエスト・エンド」と呼ばれる商店街の一角で、現在も営業しています。
そのはじまりは1875年で、最初は東洋の品を扱った小さなお店でしたが、次第に事業が拡大し、
オリジナル商品を製作・販売するようになっていきました。
その中で生まれた商品のうちの一つが、
「リバティプリント」。
3.なぜリバティが生まれた?
当時高価だったシルクのような生地を、庶民にも楽しんでもらおうと開発されたのが、
手触りとつやがシルクに似た、綿花からできるコットンの種類のうちの一つ、タナローン。
タナローンはコットン生地の一種で、アフリカのタナ湖近くの綿花を原料としています。
タナローンは、繊維が通常の綿花よりも長い長綿花といわれる種類を使っていて、
薄くて軽い、織の密度が高くてしなやかという特徴を持っています。
「リバティプリント」は、柄が華やかであるというだけでなく、
タナローン生地に起こってしまう布のしわを目立たなくするという効果もあったようです。
さらに扱い安く、自宅で洗濯が可能です。
wafuではリバティプリントのリネン生地も取り扱っています。
リバティ百貨店の歴史の中で、様々な柄が生み出されてきました。
過去の柄を利用したり、新しい柄が生み出されたり、今も様々な柄で洋服を彩っています。
シルクという高級品を丁寧に模しているということで、リバティにも高級感があります。
可愛らしくもあり、エレガントさもあるリバティ。
落ち着いた色の花柄が好きな私。
最近wafuに届いたこの柄、好きだなあ。いつどんな服になるのか楽しみです。
文と写真・笠原里紗