宿す。
まだまだ暑いですが結構耐えれるような気候になっていました。
昨日は、わざわざ立ち食い蕎麦を食べに駅まで行き290円の冷やし蕎麦とかき揚げでいただきました。
車で行ったので駐車料金を払ってまでいくという、VIPのような気持ちを味わいました。
さて、近所に面白い人がおりましてね。
油絵をやっている小山さんと言うのですが
息子同然な年齢の僕に敬語で話してくれていつも笑っている。
新聞配達をしながら今を楽しんでいるという。
スタジオに遊びに来てくれてシャツをオーダーしたいといい、先日仕立てて家まで届けたのですが、
そこがなんともかっこいい。
初めて画家の部屋というものを見た。
くしゃっと置かれている絵具チューブ、葛藤が伺える筆の数。はは~、乱雑がなんとも絵になる。
ふと気づいたんですが小山さん、人間が手を横にして立っている十字架のような絵が多い。
これどうしてですかって聞いたら、懺悔の意味もある。といつもと違う表情。
いろいろと背負ってるんだと感じました。
いつもは笑顔の小山さんは絵に気持ちをのせてるのか、その表現の場として絵があるんだ。と
物に宿る。人は物に気持ちを宿したくなるものかもしれない。
僕らは服に宿す。
小山さんがオーダーしたのは白のスタンドカラーシャツ。
普段白を着てるのを見たことがないから以外だったが
また小銭を貯めてオーダーしたいと言ってくれた。
ありったけの気持ちをのせて作ります。
文・綿貫陽介