古着屋の片隅で、マニアックなヴィンテージウェアを見つけた時のあの高揚感。
それを、大人が日常で気負わずに味わえる一着を作りました。
モチーフにしたのは、1930年代にアメリカ軍で採用されていた
「U.S. ARMY M-35 デニムプルオーバーシャツ」。
ミリタリー好きなら思わずニヤリとしてしまうチョイスですが、
私たちが目指したのはガチガチの復刻ではありません。
あくまで、現代の街角で美しく着られる「上質な日常着」へのアップデート。
まず目を奪われるのが、フロントにドカンと鎮座する
二つの巨大な四角いポケットでしょう。
よく見てください。
このポケット、開口部が上でも横でもなく、
「内側(前立て側)」に向かって開いているんです。
「どうしてそんなトリッキーな形を?」と聞かれたら、
こう答えてあげてください。
「作業中に、ほこりや木屑がポケットに入らないようにするための、
当時のミリタリーのリアルな知恵なんだよ」と。
つまり、格好をつけたかったわけではありません。
仕事をするために、真剣に考えられた形だったんです。
真面目に仕事をしていたら、結果的に格好よくなってしまった。
服の世界には、ときどきこういう羨ましい話があります。
このウンチクだけで、お酒が一杯美味しく飲めそうですね。
デザインは無骨ですが、着心地は極めて優等生。
コットン60%・リネン40%のリネンデニムは、
あの重くて硬いミリタリーデニムとは別次元の軽やかさです。
肩幅と身幅にたっぷりとゆとりを持たせたプルオーバー仕様なので、
身体の線は完全に隠蔽してくれます。
中にTシャツはもちろん、少し厚手のニットや
シャツを着込んでも全くもたつきません。
そして、高温多湿な季節にはリネン特有の
高い通気性と吸湿性が働き、風を孕んで涼しく着られるという、
一年を通して頼りになる実務能力の高さも持ち合わせています。
男性が着れば、ウンチクを語れる渋いワークスタイルに。
女性がバサッと大きめに着れば、オーバーサイズ特有の華奢見え効果で、
可愛らしいシルエットが生まれます。
袖口をくるりと折り返して、手首を見せるのも素敵です。
着込むほどにインディゴの色落ちやアタリが育ち、
あなただけのヴィンテージへと仕上がっていく過程も、
ぜひ楽しんでください。
かつては、働く人のために考えられた服。
時代が変わり、暮らしが変わり、
今では白いスカートにも似合う服になりました。
服の人生というのも、なかなか数奇なものです。
そして、着る私たちの人生だって、きっと同じ。
若い頃には選ばなかった服が、
今になって妙に気になったり。
昔は似合わないと思っていた形が、
ある日すんなり自分になじんだり。
歳を重ねると、
服の楽しみ方も少しずつ変わっていきます。
格好よさに、決まった着方なんてない。
自分の好きなものを、自分の好きなように着る。
そんな自由を楽しむ大人にこそ、
袖を通してほしい一着です。
※「ダークインディゴ」はインディゴ染めの特性上、色落ち・色移りが発生します。最初は単品での洗濯を推奨します。また、白や淡色の衣類とのコーディネートにはご注意ください。
またリネンデニムの特性上、お洗濯の環境によって2cm~4cmほどの縮む場合がございます。
※ご注文をお受けしてからお仕立てしておりますので3週間~5週間ほどお時間をいただきます。
何卒ご理解をお願い致します。