服に人格矯正するような機能はありません。
しかし、顔まわりの空気を少し穏やかにするくらいなら、
この丸襟シャツはやってのけます。
シャツそのものはきちんとしているのに、なんか話しかけやすい。
ちゃんとして見えるのに、ちゃんと怖くない。
しかも、この一枚は丸襟だからといって、ただ甘いだけじゃない。
生地に使ったのは、リネン100%のシャンブレー。
経糸と緯糸の色差から生まれる杢調の表情が、
単色のシャツにはない奥行きをつくり、
光や動きに合わせて見え方にさりげない変化を生みます。
親しみやすさはあるのに、幼く見えない。
むしろ、肩の力が抜けた知性のようなものが漂います。
かたちはベーシックに見えて、細部もこだわっています。
小ぶりの丸襟、胸ポケット、ラウンドした裾。
背中にはタックが入り、後ろ姿にほんのり余白が生まれる。
前を閉じれば整ったシャツとして、
前を開ければ軽い羽織として。
一枚の中に、几帳面さと抜け感の両方を住まわせています。
春は軽やかに、夏は涼しげに、秋冬は重ね着の名脇役として。
通年で頼りやすいバランスだから、季節ごとに自然に手が伸びるはずです。
これは尖った服ではありません。
けれど、尖っていないことを、ここまで魅力に変えられる服はそう多くない。
角を削るのは性格ではなく、印象だけでいい。
そんな大人の願いに、この丸襟シャツはかなり真面目に応えてくれます。
※ご注文をお受けしてからお仕立てしておりますので4週間~5週間ほどお時間をいただきます。
何卒ご理解をお願い致します。