シャツを着たままラジオ体操の「腕を大きく回す運動」ができるとしたら、
それはもう立派な事件です。
というのは、大人がシャツを着ていて、ふと現実に引き戻される瞬間があります。
高い棚のものを取ろうとしたとき。
電車のつり革に手を伸ばしたとき。
肩が突っ張り、脇が引きつれ、体が緊張するあの感じです。
きちんとして見える服は、だいたい動きにくい。
動きやすい服は、だいたい部屋着に見える。
その二者択一に、そろそろ納得のいく答えを出したいと思いました。
この「ギャザースタンドカラーシャツ」は、一見すると端正な顔立ちのシャツです。
しかし、袖を通した瞬間、肩まわりに広がる圧倒的な自由さに驚くはずです。
秘密は、首元からなだらかに腕へと抜ける「ラグランスリーブ」。
肩先に縫い目がありません。
つまり、「服が決めた肩幅」に自分の身体を無理やり合わせる必要がないということです。
肩幅が広めの方も、なで肩の方も、まるで最初からそうあつらえたかのように自然に馴染みます。
さらに、首元をぐるりと囲む繊細なギャザー。
ここから裾に向かって、40番手リネンの生地が柔らかな陰影を描きながらすとんと落ちていきます。
この立体的なドレープが、気になる胸元や背中のラインをふんわりと包み込み、視線を縦へと流してくれます。
それでいて、決してルーズには見えません。
首元はすっきりとしたスタンドカラー、手首はきちんとしたカフス仕立て。
「押さえるべきところ」を職人の手仕事で美しく引き締めているからこそ、
オフィスで着ても、ジャケットを羽織っても、品の良さが崩れないのです。
生地は、wafu.が最も信頼を寄せる40番手リネン。
薄すぎず厚すぎず、透け感を気にせず気兼ねなく着られる頼もしい質感です。
着て、洗って、また着てを繰り返すうちに、角が取れてとろりと柔らかく育っていきます。
朝、ボタンを上まで留めて颯爽と家を出る。
仕事中は腕まくりをして、肩の力を抜いてデスクに向かう。
休日はボタンを少し開けて、風をはらませながら歩く。
「ちゃんとして見えるのに、身体はずっと深呼吸している」
そんな心地よい矛盾を、ぜひ毎日の暮らしで味わってください。
※ご注文をお受けしてからお仕立てしておりますので3週間~5週間ほどお時間をいただきます。
何卒ご理解をお願い致します。