鏡の前で「私がたくましいのか、シャツが狭量なのか」と
小一時間議論したことがあるすべての方へ、朗報です。
肩幅と胸元に、仕立てのいい「言い訳」を縫いこんだシャツをお届けします。
シャツを着るとき、大人には大人の事情があります。
「肩幅が目立って、なんだか強そうに見える」
「胸元のボタンのあたりが引っ張られて、落ち着かない」
かといって、大きすぎるシャツを着ると今度は身体全体が四角く見えてしまう。
私がたくましいのか、それとも世のシャツが狭量なのか。
そんな不毛な自問自答に、終止符を打つシャツを作りました。
名前は「ブザムシャツ」。
もともとはタキシードなどの礼装で、胸元を美しく見せるために施された伝統的な胸当て(ブザム)の意匠です。
このクラシックな仕立てが、現代の私たちの身体を驚くほど軽快に救ってくれます。
胸元に幾重にも走らせたピンタック。
これが職人の手仕事による見事な視線誘導を生み出します。
人の目は自然と縦のラインへと向かい、
気になる胸のハリや上半身の厚みをすっきりと整えて見せてくれるのです。
さらに、肩先にはいわゆる「肩線」がありません。
首元からなだらかに腕へとつながる特別な切り替えを入れることで、
肩幅が広い方も狭い方も、まるであつらえたように自然と自分の肩に馴染みます。
「私の肩、ここで終わってます」という無駄な主張はいたしません。
背中には深いタックをひとつ。
肩甲骨をのびのびと動かせるゆとりを持たせつつ、後ろ姿には優雅なドレープを宿しました。
前からも、横からも、後ろからも。どこから見られても隙のない美しさです。
使ったのは、wafu.で最も頼りにされている「40番手リネン」。
薄すぎず、厚すぎず、透け感も気になりにくい。
ハリがあるのに、着ていくうちに、洗っていくうちに、まるで自分の身体の形を覚えたかのように、くったりと柔らかく育っていきます。
アイロンをかけずに袖を通す。
ボタンをきっちり留めて背筋を伸ばすもよし。
ボタンをひとつ外して袖をくるりとまくり、ワイドパンツやスカートと合わせてスーパーへ行くもよし。
鏡を見たとき、「今日の私はなんだか姿勢もバランスもいいな」と、ふっと口元がゆるむ。
そんな静かな自信を、毎日の暮らしに届ける一着です。
※ご注文をお受けしてからお仕立てしておりますので3週間~5週間ほどお時間をいただきます。
何卒ご理解をお願い致します。