「シャツ」という名前をつけたことを、ちょっと後悔しています。
私たちはこの作品に、なんの疑いもなく「ビッグシルエットシャツ」という名前をつけました。
しかし、この服を眺めながら、「これはシャツなんていう狭い枠に閉じ込めておいていいモノじゃないな」と、少し反省しているところです。
だって、そうでしょう。
前を閉めれば、きりりと知的なロングシャツ。
でも、前をバサッと開けて風をはらませれば、それはもう軽やかなスプリングコート。
あるいは、肌寒い夕暮れ時に肩からさらりと羽織る、大人のロングカーディガン。
ひとつの名前では呼びきれないほどに、その用途は縦横無尽、多岐にわたるのです。
実際、「CIP」のよしこ店長にいたっては、
「もはやこれはユニフォーム。あるいは第二の皮膚なのでは?」
と周囲がザワつくほど、毎日のようにこれを着倒しています。
お店で見かけるよしこ店長は、ある日はボタンを上まで留めて格好よく、またある日はバサッと羽織って颯爽と動いている。
あまりにも四六時中こればかり着ているものだから、たまに別の服を着ていると逆にびっくりしてしまうくらいです。
それほどまでに彼女を(そして私たちを)狂わせる理由は、このデザインが持つ、底なしの「懐の深さ」にあります。
ビッグシルエットと聞くと、「背が高い人じゃないと着こなせないんじゃ……」と身構える方もいるかもしれません。
でも、この服はそんな野暮な線引きを一切しません。
高身長の方が着れば、大人の余裕が漂うスタイリッシュな佇まいに。
低身長の方が着れば、どこかチャーミングでこなれた抜け感が生まれる。
身長や体型を選ぶなんていう面倒なことはこの服の辞書にはありません。
どんな体型もまるごと包み込んで、着た人を一瞬で「雰囲気のある格好いい人」に仕立て上げます。
使った生地は、薄い、軽い、柔らかいでお馴染みの「薄リネンデニム」。
これだけたっぷり贅沢に生地を使っているのに、羽織っていることを忘れるほどに軽い。
両脇のポケットに手を突っ込んで歩けば、裾が風を連れてひらりと揺れます。
日常のコーディネートに迷った朝は、ただこれをクローゼットから引っ張り出して、頭からかぶるか、あるいはバサッと羽織る。
それだけで、その日の「お洒落」の8割は合格点に達してしまいます。
シャツの顔をした、頼れる相棒。
よしこ店長がどうしても手放せないその秘密の心地よさを、ぜひあなたも体感してください。
気づけばあなたも、こればかり着ている自分にクスッと笑ってしまうはずです。
※ご注文をお受けしてからお仕立てしておりますので4週間~5週間ほどお時間をいただきます。
何卒ご理解をお願い致します。