ギャザースカート業界には、
ときどき腰まわりだけ異様にやる気のある個体がいます。
華やかと言えなくもないのですが、朝から少々圧が強い。
こちらはその点、その圧をきちんと知ったうえで作られている一枚です。
まず目を引くのは、たっぷり入ったギャザー。
しかし、このスカートの魅力は、
ただ量があることではありません。
ウエストのすぐ下に切替を設け、
そこからギャザーを落とすことで、
分量感がありながら見え方はとても上品。
ふんわりしているのに、膨らむというより、すっと落ちる。
この“落ち感”が、大人の装い。
しかも、腰まわりが主張しにくい。
ギャザースカートなのに、甘さ一辺倒にならないのはこのためです。
可愛いに頼りすぎず、きれいに見せる。
この順番が、大人にはうれしい。
生地はリネン100%のシャンブレー。
経糸と緯糸の色差から生まれる杢調の表情が、
チャコールに奥行きを与えています。
無地のように合わせやすいのに、無地ほど平坦ではない。
光の当たり方や動いたときの揺れで濃淡がふっと浮かび、
着こなしに静かな立体感をつくります。
気負わず穿けるのに、ラフになりすぎない。
カジュアルさと上品さ、その間を自然に歩ける素材です。
裾までしっかり分量があるので、歩くたびに揺れも美しい。
大げさにドラマを作るのではなく、
日常の所作を少しだけきれいに見せてくれる。
この“少しだけ”が大事。
頑張っていないのに整って見える。
忙しい日の朝には、こういう仕事ぶりがありがたいじゃないですか。
ウエストはゴム仕様で、さらに紐で調整可能。
きちんと食べた日にも、きちんと穿けます。
服に体を合わせるより、服がこちらに歩み寄ってくれるほうが、
暮らしはずっと平和です。
合わせ方も難しくありません。
白のトップスなら軽やかに。
黒なら静かな迫力が出る。
カットソーで抜け感をつくってもいいし、
シャツを合わせれば端正にも寄せられる。
足元はスニーカーでも受け止めてくれるので、
気張らず、それでいて手抜きにも見えにくい。
甘さで押してこない。
でも、地味にはならない。
ボリュームがあるのに、見え方は冷静。
この切替ギャザーマキシスカートは、
そんな少し欲張りな条件に、
ちゃんと応えてくれる一枚です。
可愛いだけでは、少し物足りない。
でも、きれいなだけでもつまらない。
そのちょうど間を、気持ちよく穿けるスカートです。
※ご注文をお受けしてからお仕立てしておりますので4週間~5週間ほどお時間をいただきます。
何卒ご理解をお願い致します。