個性。

 

リネンはシワが嫌なのよ、旅行に持っていく時に困るし、毎日面倒じゃない~。

対面販売をさせていただきこのようなお言葉を耳にしました。

 

お気持ちお察しいたします。

 

このデザインが気に入って手にとったんだけどやっぱりシワがねー。

 

まず、デザインを評価いただきありがとうございます。

しかしながら僕らはこの先もリネンで洋服を作り続けます。

その上で、言わせてください。

リネンを着るってことは個性なんです。

シワもその一部。

 

もし、脱水をかけ過ぎて伸ばさずに干したシワっシワなリネンシャツを着ても恥ずかしいと思わない。

ヨウジヤマモトが黒の服を代名詞にするように、エミリオプッチが鮮やかな幾何学模様を用いるように。

これは個性そのもの。

 

現在お召しのイッセイミヤケのポリエステル素材はシワにならず耐久性もあり変色もしない。

便利でいいものだと思います。

僕たちの扱うリネンはシワになるしお洗濯後は特に硬いシワになりますよ。着ていくと、数分でふんわりと柔らかくなって素材が変化しちゃいますし。

さらに退色もしますし、化学繊維に比べ耐久性もおちます。

 

ただ、 この謎めいた素材を着るのがかっこいいくらいに思ってます。

こんなやりとりを横浜京急百貨店の接客でしました。

 

お客様は無印のリネンを触ったことがあるようで、全然手触りがちがうので試してみるわ。

と言ってお買い上げされたんですが、自分で言語化してみると そういうことなんだよな。と改めて思ったんです。

 

 

人と違うものが好きってのが小さいころからあったんですがそれって個性を出したかったのかな。少年綿貫。

シワがあるけどなにか?

だらしなく見える? 他人の目が気になる?

見た目がよくないと思う人にはそう言わせておけ。自分は自分。

僕は、「個性」を着ている。それは生き方。

この先もずっとリネン服を作り続けますからね。

これからはものの選び方は変わっていきます。

モノが溢れているからこそ、スマホでかんたんに情報を得られる時代だからこそ。

 

見ていて下さい。これからの僕らを。

 

文/・綿貫陽介

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